夢香

漢字辞典

顧

音読み

こ

訓読み

かえりみる

画数

21画

JLPT

N1

意味

Look Back, Review, Examine Oneself, Turn Around

「顧」の意味は「振り返って見る」「心にかける」。読み方は音読みが「こ」、訓読みが「かえりみる」です。全21画、部首は「頁(おおがい)」で、回顧・顧客・顧問・三顧の礼などの言葉に使われます。

「顧」の意味

  • 振り返って見る:過去や後ろをふりかえること。回顧、「来し方を顧みる」
  • 心にかける・目をかける:相手や物事を気づかうこと。顧慮、顧問、愛顧、顧客、「危険を顧みず」
  • 訪ねる:三顧の礼(劉備が諸葛亮を三度訪ねて迎えた故事)

「顧客」は、店をひいきにして目をかけてくれる客、という意味から生まれた言葉です。

「顧みる」と「省みる」の違い

どちらも「かえりみる」と読みますが、意味が異なります。「顧みる」は後ろや過去を振り返る、また他人や物事を気にかけることで、「家庭を顧みない」「危険を顧みず」のように使います。「省みる」は自分の行いを反省することで、「わが身を省みる」のように使います。迷ったときは、向ける先が外(周り・過去)なら「顧」、内(自分の行い)なら「省」と覚えると区別できます。

「顧」の成り立ち

「顧」は、音を表す「雇(こ)」と、頭部を表す「頁」を合わせた形声文字です。「頁」は人の頭をかたどった字で、首をめぐらせて後ろを見るしぐさを表します。振り返るという本義から、気にかける・目をかけるという意味が広がりました。

「顧」の書き方 — 構成のコツ(全21画)

左の「雇」(12画)と右の「頁」(9画)から成る左右構成の字です。画数が多く、左右とも縦に長いパーツなので、横画の間隔が詰まりすぎないことが整える鍵になります。左右の幅はほぼ半々ですが、「雇」の左払いを長く伸ばす分、右の「頁」はやや縦長に引き締めて据えると、重心が中央に落ち着きます。

「雇」は上の「戸」を小さめに置き、その下に「隹(ふるとり)」の四本の横画を等間隔に積みます。「頁」は上の横画を短く、中の「目」を縦長に、最後の二つの点を左右に開いて字全体の足場とします。

書体ごとの表現

楷書(かいしょ)

左右それぞれの横画の間隔をそろえ、「雇」と「頁」の上端・下端の高さを合わせると、二十一画が一つの字としてまとまります。

行書(ぎょうしょ)

「隹」の横画を続け書きで軽くし、画数の多さを流れで受け止めます。右の「頁」は骨格を残し、読みやすさを保ちます。

草書(そうしょ)

「頁」は草書で大きく省略される部首です。左の「雇」との間に余白を取り、省いた分を線の勢いで補います。

「顧」を美しく書くコツ

  • • 楷書では一画一画を丁寧に。止め・はね・払いのメリハリを意識
  • • 行書では筆の流れを活かしてリズムよく
  • • 草書では大胆に省略しつつも字形のバランスを保つ
  • • 全21画。筆順を守ることで自然と美しい字形に

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執筆・監修

夢香 MUKYO

東京を拠点に活動する書家。古典に立脚した書から現代的な書まで手がけ、書の魅力を世界へ発信する。

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